対URデルバーにおける自然の秩序
2022年2月19日 Magic: The Gathering コメント (2)twitterで、エルフがURデルバーとのマッチングで自然の秩序を抜いている理由について疑問を感じている人がいたので、たまにはまともなことも書いてみる。
エルフ使い始めておよそ3,4年くらいですし、実績もせいぜいKMCでベスト8とか、レガシーチャレンジベスト8が2回くらいと大したことない人が言っていることなので的外れかもしれないのでその辺は各々が判断してください。
さて本題ですが、自然の秩序(以下オーダー)いいですよね。通ったらほぼ勝ちだし、派手だし、何より勝つのが簡単。
私も以前はデルバー相手にオーダーを残していました。
ある時エルフを回している配信を見ていて、Reid Duke(よくエルフの配信をしてくれる殿堂プレイヤー)だったか、Testacular(MOでよく成績を残されている方、twitchで配信している)だったか、はたまた両方だったのかは忘れましたが、デルバー相手にサイド後オーダーを全て抜くプランを行って勝っていました。
生憎私は英語が得意ではないので理由はわからず、とりあえず試してみるかと思って試したところ、確かに普通に勝てると感じました。
では何故勝てるのか?それは至極簡単でアロサウルス飼いが強すぎるただその1点のみでした。
並べてアロサウルス飼いでパンプして殴るだけで普通に勝てるのです。しかも打ち消されない。これほど信頼性のあるフィニッシャーはそうそういません。
ここまでだと
「おいおい待てよカレル。アロサウルスが強いことなんてわかってるんだよ。でもそれがオーダーを抜く理由にはならねぇよなぁ!」
と言われてしまうと思うので以下にオーダーが必要ない理由を述べていきます。
1:【ハイリスクハイリターン】
ご存知の通り、オーダーは4マナと追加コストとして生物の生贄を必要とします。当然打ち消されると非常に損します。
意志の力なら2:2交換だからそこまで痛くないと思われるかもしれませんが、こちらは盤面を1つ減らししつつ4マナものコストを払っているにも関わらず、相手はマナを使わずカードを2枚消費したのみです。また、サイド後は否定の力も入ってくるので相手が打ち消しを持っていないことに賭けるのも難しいです。
昔のデルバーでしたらカードアドバンテージを稼ぐ手段が非常に少なかったのでそれも悪くはなかったのですが、今は最強のアドバンテージカード、表現の反復を有しています。質と量共に稼いでくる相手に1:1交換していると厳しくなります。
「でもよぉカレル。アロサウルスがいたらオーダーは打ち消されないんだからやっぱり必要だよ。」そう思うかもしれません。でもよく考えてください。
オーダーで勝つ条件は
・生物がある程度並んでいる(だいたい4体以上)、かつある程度召喚酔いしていないこと
・マナが4マナ以上出る
・デッキにビヒモスがいること
大雑把に言うとこの3点をクリアする必要があります。
さてこの条件を満たしている時にアロサウルスがいればどうでしょう。アロサウルスの起動型能力は6マナですが、6マナあればそのまま能力を起動して殴れば概ね勝ててしまいます。しかも全くリスクを冒すことなく。ローリスクハイリターンなわけです。
4マナと6マナは全然違うだろうというとそれまでですが、デルバーというデッキは早期に決着をつけてくるデッキではないので、マナが出ないまま死んでいくというのは生物を徹底的に除去され不毛で嵌められといったパターンが大半で、そういった場合は概ね負けですしオーダーが手札にあっても何もしません。
2:【武勇の場の執政が弱い】
オーダーから持ってくる用として1枚採用されていることが多いこのカード。昔は場に出さえすればインスタントを指定することでデルバーをほぼ完封できました。
しかし今は違います。モダホラ2にて濁浪の執政がデルバーに入ってからはこのカードはデルバー戦において役立たずとなってしまいました。容易に6/6以上となって執政がビタ止まりします。そうこうしているうちに、思案や反復を唱えられて2体目の執政が出てきます。
よって執政はサイドアウト筆頭になります。
3:【墓堀りの檻】
色々なデルバーのサイドを見たらわかりますが、十中八九このカードが1枚採用されています。エルフの天敵ともいえるこのカード。当然相手はキープ基準にしてきます。オーダーは勿論、緑ゼニスも引っかかってしまいますね。
一般的なリストだとオーダーは3枚採用されています。ゼニスは当然4枚ですね。つまり墓堀りの檻を出されると7枚カードが腐ります。
使えないカードが2枚、3枚とハンドに来ると流石に勝てません。緑ゼニスはデッキの核となるカードなので流石に抜くことはないですが、オーダーが無くても勝てるならリスク低減の意味も兼ねて抜くとういうのは大いに有効ではないでしょうか。
たかが1枚と思われるかもしれませんが、デルバーは大量のドロソが入っているので引かれる確率は割とあります。
何より墓堀りの檻キープしてきた相手に(オーダー全部抜いたけどな)ってほくそ笑むのは精神的アドバンテージが取れます(なお大量にゼニスを引く模様)
4:【オーダーを残したままのサイド入れ替えが難しい】
サイド後デルバー相手に入れたいカードは、その人のサイドボードによって枚数は違ってきますが、全くない人というのは少ないと思います。
採用率が比較的高くて入れたいカードといえば、
暗殺者の戦利品
忍耐
巻き添え
窒息
あたりでしょうか。白がSavannahを2枚とってソープロを取ってるリストなんかもありますよね。
まぁだいたい4枚以上はサイドインしたいカードがあるのではと思います。
さてこれらのカードを入れるに当たって、オーダーを抜かない場合、何のカードが抜けていくでしょうか。必然的に生物の数を少しずつ減らしていくしかないのですね。
そうなるとどうなるのか。前述したオーダーで勝つ条件を満たしにくくなります。当然生物の数が減るのですから、並びにくくなる確率は高くなりますよね。
生物の数が減ると垣間見る自然の出力も下がってしまいますし、アロサウルスで勝つプランも確率が下がってしまいます。
でもオーダーを抜いても勝てるなら?
オーダーを3枚、オーダー枠の2枚(一般的に執政を1枚、ビヒモス1枚)抜けばそれだけで5枚も枠が空きます。そこからまだ入れるカードがあるにしても、生物を抜くのは最小限で済むでしょう。
5:【アロサウルス飼いのアクセスのしやすさ】
アロサウルスで勝てると言ってるけど、アロサウルス引けなきゃどうするんだ?という質問もあると思います。確かにアロサウルス引けなくて負けるときもありますが、アロサウルスはデッキに8枚存在します。
アロサウルスが4枚と緑ゼニスが4枚という意味ですね。緑ゼニスは打ち消されない限りライブラリに戻っていくため、常にライブラリに4枚眠っているカードです。流石に8枚あればだいたい引きます。8枚も存在し、更にワイアウッドの共生虫のおかげで除去するのも難しいとなればいつかは1枚くらい定着します。
6:【手札で腐りやすい】
エルフ使ってて皆経験したことあると思うんですけど、オーダー手札にあるけど、持ってこれるカードがないってことありますよね。
そうハンドにビヒモスが来るときですね。
前述したように武勇の場の執政が信用性皆無なため、そうなるとオーダーを引けば引くだけ負けに近づいていきます。
これは極論ですが、他にも初手にはあまり欲しいカードではないですし、アロサウルスがいない盤面だと唱えたいものでもありません。
デルバーは一昔前と比べてカードパワーがかなり上がっているため、割とシビアな対決になりやすいです。そんな中で体感ですが、ハンドに腐ったカードが2枚以上あると負けるイメージです。
以上、パッと思いついたところではこんなところでしょうか。文字に起こすの苦手なんで伝わりづらいかもしれませんが、伝われば幸いです。多分自分が思っていることは概ね書いたと思いますが漏れもあるかもしれません。
これはどうなの?とか意見頂けるとありがたいです。
エルフ使い始めておよそ3,4年くらいですし、実績もせいぜいKMCでベスト8とか、レガシーチャレンジベスト8が2回くらいと大したことない人が言っていることなので的外れかもしれないのでその辺は各々が判断してください。
さて本題ですが、自然の秩序(以下オーダー)いいですよね。通ったらほぼ勝ちだし、派手だし、何より勝つのが簡単。
私も以前はデルバー相手にオーダーを残していました。
ある時エルフを回している配信を見ていて、Reid Duke(よくエルフの配信をしてくれる殿堂プレイヤー)だったか、Testacular(MOでよく成績を残されている方、twitchで配信している)だったか、はたまた両方だったのかは忘れましたが、デルバー相手にサイド後オーダーを全て抜くプランを行って勝っていました。
生憎私は英語が得意ではないので理由はわからず、とりあえず試してみるかと思って試したところ、確かに普通に勝てると感じました。
では何故勝てるのか?それは至極簡単でアロサウルス飼いが強すぎるただその1点のみでした。
並べてアロサウルス飼いでパンプして殴るだけで普通に勝てるのです。しかも打ち消されない。これほど信頼性のあるフィニッシャーはそうそういません。
ここまでだと
「おいおい待てよカレル。アロサウルスが強いことなんてわかってるんだよ。でもそれがオーダーを抜く理由にはならねぇよなぁ!」
と言われてしまうと思うので以下にオーダーが必要ない理由を述べていきます。
1:【ハイリスクハイリターン】
ご存知の通り、オーダーは4マナと追加コストとして生物の生贄を必要とします。当然打ち消されると非常に損します。
意志の力なら2:2交換だからそこまで痛くないと思われるかもしれませんが、こちらは盤面を1つ減らししつつ4マナものコストを払っているにも関わらず、相手はマナを使わずカードを2枚消費したのみです。また、サイド後は否定の力も入ってくるので相手が打ち消しを持っていないことに賭けるのも難しいです。
昔のデルバーでしたらカードアドバンテージを稼ぐ手段が非常に少なかったのでそれも悪くはなかったのですが、今は最強のアドバンテージカード、表現の反復を有しています。質と量共に稼いでくる相手に1:1交換していると厳しくなります。
「でもよぉカレル。アロサウルスがいたらオーダーは打ち消されないんだからやっぱり必要だよ。」そう思うかもしれません。でもよく考えてください。
オーダーで勝つ条件は
・生物がある程度並んでいる(だいたい4体以上)、かつある程度召喚酔いしていないこと
・マナが4マナ以上出る
・デッキにビヒモスがいること
大雑把に言うとこの3点をクリアする必要があります。
さてこの条件を満たしている時にアロサウルスがいればどうでしょう。アロサウルスの起動型能力は6マナですが、6マナあればそのまま能力を起動して殴れば概ね勝ててしまいます。しかも全くリスクを冒すことなく。ローリスクハイリターンなわけです。
4マナと6マナは全然違うだろうというとそれまでですが、デルバーというデッキは早期に決着をつけてくるデッキではないので、マナが出ないまま死んでいくというのは生物を徹底的に除去され不毛で嵌められといったパターンが大半で、そういった場合は概ね負けですしオーダーが手札にあっても何もしません。
2:【武勇の場の執政が弱い】
オーダーから持ってくる用として1枚採用されていることが多いこのカード。昔は場に出さえすればインスタントを指定することでデルバーをほぼ完封できました。
しかし今は違います。モダホラ2にて濁浪の執政がデルバーに入ってからはこのカードはデルバー戦において役立たずとなってしまいました。容易に6/6以上となって執政がビタ止まりします。そうこうしているうちに、思案や反復を唱えられて2体目の執政が出てきます。
よって執政はサイドアウト筆頭になります。
3:【墓堀りの檻】
色々なデルバーのサイドを見たらわかりますが、十中八九このカードが1枚採用されています。エルフの天敵ともいえるこのカード。当然相手はキープ基準にしてきます。オーダーは勿論、緑ゼニスも引っかかってしまいますね。
一般的なリストだとオーダーは3枚採用されています。ゼニスは当然4枚ですね。つまり墓堀りの檻を出されると7枚カードが腐ります。
使えないカードが2枚、3枚とハンドに来ると流石に勝てません。緑ゼニスはデッキの核となるカードなので流石に抜くことはないですが、オーダーが無くても勝てるならリスク低減の意味も兼ねて抜くとういうのは大いに有効ではないでしょうか。
たかが1枚と思われるかもしれませんが、デルバーは大量のドロソが入っているので引かれる確率は割とあります。
何より墓堀りの檻キープしてきた相手に(オーダー全部抜いたけどな)ってほくそ笑むのは精神的アドバンテージが取れます(なお大量にゼニスを引く模様)
4:【オーダーを残したままのサイド入れ替えが難しい】
サイド後デルバー相手に入れたいカードは、その人のサイドボードによって枚数は違ってきますが、全くない人というのは少ないと思います。
採用率が比較的高くて入れたいカードといえば、
暗殺者の戦利品
忍耐
巻き添え
窒息
あたりでしょうか。白がSavannahを2枚とってソープロを取ってるリストなんかもありますよね。
まぁだいたい4枚以上はサイドインしたいカードがあるのではと思います。
さてこれらのカードを入れるに当たって、オーダーを抜かない場合、何のカードが抜けていくでしょうか。必然的に生物の数を少しずつ減らしていくしかないのですね。
そうなるとどうなるのか。前述したオーダーで勝つ条件を満たしにくくなります。当然生物の数が減るのですから、並びにくくなる確率は高くなりますよね。
生物の数が減ると垣間見る自然の出力も下がってしまいますし、アロサウルスで勝つプランも確率が下がってしまいます。
でもオーダーを抜いても勝てるなら?
オーダーを3枚、オーダー枠の2枚(一般的に執政を1枚、ビヒモス1枚)抜けばそれだけで5枚も枠が空きます。そこからまだ入れるカードがあるにしても、生物を抜くのは最小限で済むでしょう。
5:【アロサウルス飼いのアクセスのしやすさ】
アロサウルスで勝てると言ってるけど、アロサウルス引けなきゃどうするんだ?という質問もあると思います。確かにアロサウルス引けなくて負けるときもありますが、アロサウルスはデッキに8枚存在します。
アロサウルスが4枚と緑ゼニスが4枚という意味ですね。緑ゼニスは打ち消されない限りライブラリに戻っていくため、常にライブラリに4枚眠っているカードです。流石に8枚あればだいたい引きます。8枚も存在し、更にワイアウッドの共生虫のおかげで除去するのも難しいとなればいつかは1枚くらい定着します。
6:【手札で腐りやすい】
エルフ使ってて皆経験したことあると思うんですけど、オーダー手札にあるけど、持ってこれるカードがないってことありますよね。
そうハンドにビヒモスが来るときですね。
前述したように武勇の場の執政が信用性皆無なため、そうなるとオーダーを引けば引くだけ負けに近づいていきます。
これは極論ですが、他にも初手にはあまり欲しいカードではないですし、アロサウルスがいない盤面だと唱えたいものでもありません。
デルバーは一昔前と比べてカードパワーがかなり上がっているため、割とシビアな対決になりやすいです。そんな中で体感ですが、ハンドに腐ったカードが2枚以上あると負けるイメージです。
以上、パッと思いついたところではこんなところでしょうか。文字に起こすの苦手なんで伝わりづらいかもしれませんが、伝われば幸いです。多分自分が思っていることは概ね書いたと思いますが漏れもあるかもしれません。
これはどうなの?とか意見頂けるとありがたいです。
コメント
そもそももはやオーダーがメインから抜いて良いんじゃないか?
と思えるんですが、流石にそこまではいかない
という感じなんですかね?
しかし、オーダーの非青系デッキへの強力さは相変わらずですし、自分より速いコンボ系デッキにおいては速度勝負のため、より多くの勝ち手段を有していたほうが勝つ見込みがあります。
あとアロサウルス頼みにしていると、真髄の針などで半分詰みにもってかれることもありますね。サーガ系だとメインから飛んでくるため厄介です。
レガシーという魔境フォーマットにおいて、勝ち手段は何枚あっても問題ないです。お手軽勝ち手段として何枚かは欲しいイメージですね。