GWちょっと暇だったし、レガチャレで久々に結果も出せたので書いてみようと思います。



エルフ(Elves!)ってどんなデッキ?
エルフはその名の通り、クリーチャーをエルフで固めたデッキです。ただし、部族デッキとしては珍しくビートダウンではなくコンボデッキになります。
コンボとはどういったことなのか。それを成立させるキーカードが《垣間見る自然》《自然の秩序》です。
《垣間見る自然》は唱えたターン、生物を唱えるとドローできるカード。エルフはデッキのほとんどのカードが1,2マナの生物ですので《遺産のドルイド》や《樺の知識のレインジャー》を絡めると生物を出す→ドロー→マナ出す→生物出す→以下ループという流れでうまくつながれば2ターン目にデッキを全て引き切ることも可能です。
もう一つのキーカードの《自然の秩序》ですが、これは単純明快。場の緑のクリーチャーをコストにデッキから好きな緑のクリーチャーを踏み倒すことができる超強力カード。レガシーで禁止、ヴィンテージで制限の《修繕》のクリーチャー版みたいなものなので弱いわけがありませんよね。この呪文から踏み倒されるクリーチャーは十中八九《孔蹄のビヒモス》。これで全体強化して殴って勝つというのがエルフの基本戦術になります。また、緑のクリーチャーなら何でも持ってこれるので、緑含むクリーチャーで強力なメタ能力をもったカードなどをサイドに1枚採用して、持ってくるという動きができるのも強いカードです。

さて残りのカードは大雑把に言ってしまうと、この2つのコンボを円滑に行うようにするカードになります。

【土地】


このデッキはチェインコンボを行うため、とにもかくにもマナの確保が大事です。不毛の大地されない森は2~3枚採用しましょう。


《Bayou》
一般的なリストだとサイドカードのために黒を入れているので、黒を入れる場合はBayouは2枚は必須になります。


《ドライアドの東屋》
《緑の太陽の頂点》から持ってきてマナ加速したり、フェッチランドからもってきて、生物の頭数にしたり、《クウィリーオン・レインジャー》と組み合わせることで無限ブロックしたりと多芸なカード。このデッキの初動最強ムーブは《緑の太陽の頂点》から出すことなので、事故要因にもなりやすいが何かと便利なので2枚採用したいところ。


フェッチランド
森を持ってこれるなら何でもいいです。安く済ませたいなら友好色フェッチのほうが安いのでそっちで揃えましょう。散らす理由はせいぜい魔術遠眼鏡の被害を小さくできるくらいです。


《ガイアの揺籃の地》
言わずとしれたエルフ最強の土地。平気で4マナ以上出します。伝説の土地ですが、4枚採用されるのはそれほど強いということ。重ね引きしても片方を使い捨てしてビヒモスキャストなどできるので腐りにくいですし、どうせ不毛されますので絶対4枚必須です。初手で土地がこれのみの場合はマナが出ないので注意してください。




【クリーチャー】

《遺産のドルイド》
エルフデッキにおいてとても胡散臭い動きをするカード。エルフを3体タップするという効果はコストなので召喚酔いに影響しないので、例えばこれでエルフを3体タップして3体1マナエルフを出してやれば実質タダで唱えているのと一緒です。
しかし普通に考えてそんなムーブがしたくても手札が足りません。そこで上記した《垣間見る自然》と組み合わせることで、エルフを出す、ドローする、マナを出すというループを発生させることができるのですね。
ちなみに《遺産のドルイド》のこの能力は《遺産のドルイド》自身のマナ能力となっていますので《ファイレクシアの破棄者》で《遺産のドルイド》を指定されると使えなくなってしまいます。一方で《真髄の針》はマナ能力のため問題なく使えます。


《樺の知識のレインジャー》
追加の《遺産のドルイド》みたいなカード。2体で1マナとマナ効率が悪いのが、《遺産のドルイド》より小回りが利くのでこれはこれで強みがある。また好きな色マナを出すことができるのでサイド後のカードを唱えるのに使えたりする。あと、そこそこの頻度で変異で出すことがあるので覚えておこう。


《クウィリーオン・レインジャー》
森を手札に戻すことでクリーチャーをアンタップさせることができるというシンプルだが、ぱっと見で何が強いのかわかりづらいカード。
テキスト通りの使い方しかできないが、やれることは多い。

以下に例を出していく
・手札に土地がないときは、場の森をマナ出してから手札に戻してからセットランドすることで土地1枚から2マナ出すことができる。
・クリーチャーをアンタップすることで《遺産のドルイド》や《樺の知識のレインジャー》の能力起動コストの確保。
・不毛の大地や除去から《Bayou》や《ドライアドの東屋》を守ることができる
・《ドライアドの東屋》で相手のクリーチャーをブロックしたあと、戻すことで戦闘の損害をなくすことができる。また戦闘ダメージを発生させないため《梅澤の十手》のカウンターがのることを防ぐことができる
・森、《クウィリーオン・レインジャー》、《ドライアドの東屋》(マナクリならなんでもOK)が場にある状態で、森とマナクリからマナを出す(2マナ)。
森を手札に戻してマナクリをアンタップ。戻した森をセットすることで再度2マナ出すことで都合、4マナ出すことができるようになる。
・《孔蹄のビヒモス》のETB能力解決後、召喚酔いしていないが、タップ状態の生物を起こして殴りにいけるようにする。

このように結構使い道あります。注意点としては、当然森がないと能力は使えないのと、1ターンに1度しか使えないのでちゃんと使ったかどうかは覚えておいてください。


《イラクサの歩哨》
1マナ2/2というハイスペックボディがために緑の呪文を唱えないとアンタップしない制限がついているのだが、それを悪用されている
《遺産のドルイド》《樺の知識のレインジャー》との相性は抜群であり、コストでタップしてマナ出して緑の呪文を唱えてはアンタップしてを強力にサポートしてくれる。こいつが2体以上並べながらチェインコンボしていくとマナが増えていくのは爽快である。
単純に2/2というスペックでビートダウン要因としてもそこそこ優秀である。


《アロサウルス飼い》
ぶっ壊れカード。令和パワーを象徴するかのようなカードで、これが登場するまでのエルフはオワコンに片足突っ込んでいたと言っても過言ではないが、これ1枚でTier1近辺まで押し上げることとなった。
自身および、緑の呪文が打ち消されないというのはレガシーで常に強力な青に対しての強烈なアンチ性能であり、《垣間見る自然》と《自然の秩序》という通してしまうとほぼ負けてしまうカードを非常に簡単に通しやすくなりました。
またエルフというデッキは1マナ呪文がかなりを占めており、《虚空の杯》いわゆるチャリスデッキに非常に弱いという弱点がありましたが、《虚空の杯》の効果は打ち消すという性質上《アロサウルス飼い》で無効化できるため、《アロサウルス飼い》の登場以降全く苦にならなくなりました。
この打ち消しに対するアンチ効果だけでも十分強いのに、更にフィニッシャーとしての性能まで持っています。エルフを全部5/5にする効果は6マナと相応に重いですが、エルフなら特段不可能な値ではなく割とお手軽に起動できたりします。これの登場以降、適当に並べて全部5/5にして殴って勝ちみたいな全くコンボでもないイージーウィンは割と頻発するようになりました。極論、森2枚、クレイドル、《アロサウルス飼い》含めた1マナエルフ4枚で妨害なければ3キルができるのです。


《ワイアウッドの共生虫》
名誉エルフにして、《アロサウルス飼い》の次に強いエルフ(エルフではない)といっても過言ではない。
効果は《クウィリーオン・レインジャー》に似ており、コストがエルフを戻すに変わったこと。それもそのはずで、このカードは《クウィリーオン・レインジャー》の調整版として作られている。が、ことエルフデッキにおいては《クウィリーオン・レインジャー》より強くなっている。
アンタップ効果に関しては《クウィリーオン・レインジャー》と使用感は一緒なので割愛する。
この虫の主な使い道としは4つあり、1つはエルフを除去から守ることにある。こいつが場にいる限り、エルフを除去しようとしても、ハンドに戻されて守られてしまうのである。《アロサウルス飼い》や《遺産のドルイド》など生かしておくとロクなことにならないが、それらを除去したくても、まずはこの虫を除去しなければならない。いわば避雷針の役割をもっている。
2つ目、《垣間見る自然》の弾丸確保。《垣間見る自然》を使ってチェインコンボ開始したとしても全然クリーチャーを引かないことはよくあることである。そういうときに、この虫の能力でエルフを戻してやることで更にドローを進めることができるのだ。
3つ目、ETB能力の使いまわし。尤も《エルフの幻想家》を使いまわすといっても過言ではない。この2枚が揃うと、どんどんカードを引くことができるので、アドバンテージを稼ぐことができる。対コントロールなどではこのエンジンが回るようにしていくのが一つの目標である。これからもエルフの強いETB能力持ちが出ればどんどん強くなっていくカードである。今でも《ドゥイネンの精鋭》使いまわしとか割と強いと思う。
4つ目、エルフを無限チャンプ要因にする。これは《クウィリーオン・レインジャー》と《ドライアドの東屋》の組み合わせとやってることが一緒だが、虫はエルフなら何でも無限チャンプできる。《エルフの幻想家》でブロックしながらバウンスしてやるともう気が狂うほど気持ちいい
これだけ便利な虫君であるが弱点はある。まずエルフでないということ。《遺産のドルイド》のコストにならなかったり、《アロサウルス飼い》の能力で5/5になれなかったりする。まぁこいつがエルフだったらぶっ壊れなんだが
もう一つは能力起動はターン1であること。《エルフの幻想家》を戻して気持ちよくなるのはいいが、そのターンはもう起動できなくなるので、それで《アロサウルス飼い》など重要なカードをを除去できる隙を与えては本末転倒である。


《エルフの幻想家》
ETBでドローというシンプルに強い。手札減らさずに頭数増やすことができるので便利。《ワイアウッドの共生虫》とあわせるのが数少ないアドバンテージを稼ぐ手段なので隙あらば狙っていこう


《孔蹄のビヒモス》
名誉エルフ…というか守り神?なエルフデッキにのフィニッシャー。全体に修正とトランプルを与えるのでチャンプブロックを許さない。
大抵は《自然の秩序》からもってくることになるが、エルフデッキはマナが出るときは8マナも割と出せるので、手札から普通にキャストしたり、《緑の太陽の頂点》からもってきたりもできる。
《孔蹄のビヒモス》でどうやってリーサルを出すかはある程度覚えておいたほうがよい。召喚酔いしていない1/1が3体と《孔蹄のビヒモス》という場なら5/5が3体に9/9が1体の24点で妨害がなければ勝てる。
チェインコンボすると盤面がぐちゃぐちゃにになりがちなので、紙でやる場合はちゃんとどれが殴れる奴か把握しておくこと。そうしないと《孔蹄のビヒモス》出して打点20以上あると思っても召喚酔いで全然殴れないなんてことがある。




【非生物】
非生物呪文は上記に挙げた《垣間見る自然》と《自然の秩序》が主であるが、その他もある。

《緑の太陽の頂点》
デッキの緑のクリーチャーを緑1マナ追加で支払うことで、デッキから場に出すことができる万能サーチカード。序盤は《ドライアドの東屋》持ってきてマナ加速、《遺産のドルイド》《ワイアウッドの共生虫》《イラクサの歩哨》などチェインコンボ中に足りないカードを状況に応じてサーチ、マナとクリーチャーがたくさんある場合は《孔蹄のビヒモス》でフィニッシュと序盤、中盤、終盤隙が無い。
また、《漁る軟泥》《溜め込み屋のアウフ》《再利用の賢者》《ガドック・ティーグ》などサイドやメインに1枚採用しておくことで、必要な時に持ってこれるシルバーバレット戦術も可能になる


《むかしむかし》
これも令和を象徴するカード。エルフデッキはコンボであるが、青くなく手札を入れ替えることもできないのでどうしても引きムラが発生することがある。その安定感をサポートしてくれるのがこのカードである。土地が少ないときは土地をもらい、足りないクリーチャーパーツが見つかったときにハンドに加えることができるのが、初手なら0マナで行えるのは破格である。2マナで唱えても合格点であり非常に便利なカードである。特に《ガイアの揺籃の地》があるかないかではかなり動ける範囲が違ってくるため、そこにアクセスしやすいのは良い。エルフはクリーチャーにはアクセスしゃすいのだが、土地は普通に引いてくるしかないのでね。
弱点としてはコンボパーツである《垣間見る自然》と《自然の秩序》にアクセスできないこと。しかし、今は《アロサウルス飼い》で勝つこともできるのでそこまで致命的ではない




主なメインパーツの解説はこんなところです。
書いてて疲れたのでここまで。また気が向けばもっと踏み込んだことを書こうかなとも思います。本当はまだエルフがレガシーの中では格安デッキに入っているうちに書きたかったんですけどね。いつの間にか簡単に組むことができない値段になってしまったので初心者導入にも使いにくいという。
もし、エルフで何か気になったことや質問したいことがあれば、コメントしてくれましたら、答えれるなら答えます。

コメント

フクシ
2021年5月5日4:31

解説記事ありがとうございます!
エルフ以外のプレイヤーとして勉強させてもらいます。
今回のトップ4のリストだと、メイン武勇の場の執政官の不採用や、サイドボードのカードの採用理由について知りたいです!

カレル
2021年5月5日20:33

フクシさん
わかりました!また後日書かせていただきます!

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